一条工務店はコストパフォマンスに優れた住宅メーカーですが、坪単価が年々上昇しています。一条工務店の見積もりを見て「思ったより高い…」と感じた方は多いのではないでしょうか。坪単価が年々上昇するなか、性能を落とさずに建築費を抑える方法として、我が家が実際に採用したのが「吹き抜けで2階の面積を抑える」という方法です。
一条工務店には「吹き抜け部分は坪単価が1/2で計算される」という独自ルールがあります。我が家はこのルールを活かして広めの吹き抜け+リビング階段を採用し、約150万円のコストダウンにつなげました。この記事では、施工面積の仕組みから我が家の実例、住んでみて感じた本音のメリット・デメリットまで解説します。
✅ この記事の結論
一条工務店の建物価格は「施工面積」で決まり、吹き抜け部分は坪単価1/2で計算されます。我が家(1階20.06坪・2階17.75坪)は広めの吹き抜け+リビング階段で2階の床面積を抑え、約3坪分が半額扱い=約150万円のコストダウンになりました。心配していた冷暖房効率は全く問題なし。音対策として2階寝室エリアの手前に引き戸を1枚追加したのが大正解でした。
この記事の内容
- 一条工務店の価格は「施工面積」で決まる
- 吹き抜けの坪単価は1/2になる「一条ルール」
- 我が家の実例|吹き抜けで約150万円コストダウン
- 住んでみて感じたメリット・デメリット
- 吹き抜け以外のコストダウン方法5つ
- まとめ
一条工務店の価格は「施工面積」で決まる
まず前提として、一条工務店の建物価格は「延床面積」ではなく「施工面積」×坪単価で計算されます。この2つの違いを押さえておくと、間取りの工夫がそのまま金額に反映される理由がわかります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 延床面積 | 建築基準法上の各階の床面積の合計。吹き抜けやバルコニーは原則含まれない |
| 施工面積 | 一条工務店が価格計算に使う面積。吹き抜けやバルコニーも含まれる |
また、一条工務店の間取りは「マス」という91cm角のグリッド単位で設計します。2マスで1畳、4マスで1坪です。設計打ち合わせでは「ここを何マスにするか」で話が進むので、この単位に慣れておくと打ち合わせがスムーズになります。
📝 マスの換算メモ
1マス=91cm×91cm/2マス=1畳/4マス=1坪。吹き抜けもバルコニーも施工面積としてカウントされるため、「延床面積は小さいのに見積もりが高い」と感じたら施工面積を確認してみてください。
吹き抜けの坪単価は1/2になる「一条ルール」

吹き抜けが施工面積に含まれると聞くと損に感じますが、ここに一条工務店ならではのルールがあります。2階の吹き抜け部分は、坪単価が通常の1/2で計算されるのです。
つまり「2階に居室を作る」のと「同じ場所を吹き抜けにする」のとでは、吹き抜けのほうが半額。1階の広さ(建物の外周・屋根・基礎)はそのままに、2階の床だけを減らして価格を下げられるのがポイントです。
ただし、吹き抜けには一条工務店独自の制限もあります。
- 吹き抜けの面積は、その階の床面積の1/3までが目安
- 間取りによっては構造計算の結果NGになる場合がある
- 半額になるのは2階の吹き抜け部分のみ(1階部分の価格は変わらない)
一条工務店はツインモノコック構造で全棟耐震等級3を確保しているため、耐震性を崩さない範囲で吹き抜けのサイズに基準を設けています。「大きくすればするほどお得」というわけではなく、設計士さんと相談しながら構造上問題のない範囲で決めていく形になります。
我が家の実例|吹き抜けで約150万円コストダウン
家づくりでは「1階を広くしたい」という要望はよく聞きますが、「2階を広くしたい」という要望は意外と少ないもの。我が家もまさにそうで、1階に置きたいもの・やりたいことが多すぎた一方、2階は寝室と子ども部屋があれば十分でした。
そこで採用したのが、広めの吹き抜け+リビング階段です。1階のLDKの上を大きく吹き抜けにすることで、2階の床面積(=全額かかる部分)を抑えました。
| 項目 | 我が家の実例 |
|---|---|
| 商品 | グランスマート(2×6枠組壁工法) |
| 1階 | 20.06坪 |
| 2階 | 17.75坪 |
| 吹き抜け | 約4マス×3.5マス(約6.75畳) |
| 階段 | 吹き抜け内のリビング階段(幅広タイプ) |
いくら安くなったのか

我が家の場合、施工面積のうち約3坪分が坪単価1/2の扱いになった計算です。我が家の総額ベースの坪単価(約100万円/坪)に当てはめると、次のようになります。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 同じ場所に2階の居室を作った場合(約3坪×約100万円) | 約300万円 |
| 吹き抜けにした場合(坪単価1/2) | 約150万円 |
| 差額(コストダウン額) | 約150万円 |
約150万円のコストダウン。もちろん「2階に部屋を1つ作れたはずのスペース」がなくなるわけですが、我が家はもともと2階に多くを求めていなかったため、要望と価格のバランスがきれいに噛み合った形です。同じように「1階中心の暮らしがしたい」という方には、かなり相性の良い方法だと思います。
💡 ポイント
吹き抜けによるコストダウンは「2階に本当は必要ない床を、そもそも作らない」という考え方です。2階の部屋数を削るのが不安な場合は、将来の家族構成(子どもの人数・在宅ワークの有無)まで含めて必要な部屋数を先に固めてから、余った分を吹き抜けに回すと後悔しにくいです。
ちなみに、間取りの工夫でどこまで価格が変わるかは、複数社に同じ条件で間取り・見積もりを出してもらうと相場観がつかめます。我が家も比較したうえで一条工務店に決めました。
住んでみて感じたメリット・デメリット
吹き抜け+リビング階段は「寒い」「音が響く」と心配されがちな間取りです。2025年8月の入居から実際に住んでみて感じたことを、正直にお伝えします。
冷暖房効率|全く問題なし
結論、特に問題ありません。我が家は2階にもエアコンを設置して常時2台動かしていますが、1階の温度は常に一定に保たれています。電気代もものすごく高いということはありません。
これは我が家の断熱・気密性能(実測でUA値0.18・C値0.40)と全館床暖房のおかげが大きいと思います。一般論として吹き抜けは冷暖房効率が落ちると言われますが、一条工務店クラスの断熱性能があれば、体感でも光熱費でも「吹き抜けにしたせいで寒い・高い」とは感じていません。むしろ家全体の温度が均一なので、吹き抜けを通じて上下階の空気がつながっていることがプラスに働いている印象です。
開放感|見上げたときの気持ちよさとペンダントライト
開放感はしっかりあります。リビングから上を見上げたときの抜け感がすっきりしていて、吹き抜けに吊るしたペンダントライトがとてもきれいです。約6.75畳という広めのサイズにしたことで、「申し訳程度の吹き抜け」ではなく空間の主役になってくれています。
また、子どもが吹き抜けの高さやリビング階段を活かして柔らかいボールで遊べているのも嬉しいポイントです。ペンダントライトは、わざと当てようとしなければ意外と当たらないようで、当たっても柔らかいボールなら今のところ大丈夫と判断しています。
音と匂い|最大の心配は「扉1枚」で解決した

我が家が最も心配したのは音の問題でした(匂いも少しだけ)。吹き抜け+リビング階段は構造上、1階と2階の空間がつながるため、音は確実に伝わりやすくなります。
そこで我が家は設計段階で、2階の寝室エリアに入る手前に引き戸を1枚追加しました。引き戸なので気休め程度かと思いきや、体感では十分に音が抑えられています。2階で電話をしていても、1階のLDKにはほとんど声が届かない程度にはなっており、この扉は付けて本当に良かったオプションです。
唯一のデメリットは、扉を閉めていると子どもたちの帰宅に気づきにくくなったこと。音を遮るということは、生活音の気配も遮るということなんですよね。ここはトレードオフとして受け入れています。
幅広リビング階段|思わぬ副産物
我が家のリビング階段は幅広タイプです。実は幅の広さ自体を求めていたわけではなく、階段をできるだけ急にしたくなかったのが理由でした。結果的に、大きな荷物を2階へ運びやすいなど日常でメリットを感じています。これも吹き抜けをそれなりの大きさで確保したからこそ選べた形で、コストダウンとは別の副産物でした。
| 観点 | 住んでみた実感 |
|---|---|
| 冷暖房効率 | ◎ 問題なし。1階の温度は常時一定、電気代も許容範囲 |
| 開放感 | ◎ 見上げたときの抜け感、ペンダントライトが映える |
| 音 | ○ 寝室エリア手前の引き戸1枚でほぼ解決 |
| 匂い | ○ 気になる場面は少ない |
| 2階の床面積 | △ 部屋数・収納は減る。必要な部屋数を先に確定させるべき |
| 気配の伝わり | △ 扉を閉めると帰宅などに気づきにくい |
吹き抜け以外のコストダウン方法5つ
一条工務店には値引き交渉の文化がないため、建築費を抑えるには「仕組みを使う」か「設計で工夫する」かの二択です。我が家が実際に使ったもの・検討したものを紹介します。
① 紹介制度・親族割・法人割を使う
唯一の「確実な値引き」が紹介制度です。我が家は親族紹介による親族割(1.5%)で422,905円の値引きを受けました。展示場に行く前に紹介を受けておく必要があるので、順番だけ注意してください。詳しくは親族割の実例記事にまとめています。
② 契約時のキャンペーンを活用する
時期によって契約キャンペーンが実施されています。我が家は契約時の福引特典をオプション費用に充てられました。実施状況は時期によって変わるので、キャンペーン情報の記事で最新をチェックしてみてください。
③ オプションを絞り込む
一条工務店は標準仕様が充実しているぶん、オプションを盛ると金額が一気に膨らみます。我が家はオプション44項目で合計2,436,910円(特典適用後)。全オプションの内訳記事で「付けて良かったもの・不要だったもの」を公開しているので、取捨選択の参考にしてください。
④ 建物の形をシンプルにする
凹凸の多い間取りは外壁・屋根・基礎の面積が増え、コストが上がります。総二階に近いシンプルな箱型が最も効率的です。我が家のように吹き抜けを組み合わせれば、外形はシンプルなまま、内部で変化をつけることができます。
⑤ 早めの仮契約で坪単価を固定する
一条工務店の坪単価は年々上昇傾向にあり、仮契約時点の坪単価が最終的な建築時にも適用されます。一条で建てる方針が固まっているなら、早めに仮契約して坪単価を固定するのも有効な手段です。ただし仮契約には預り金が必要なので、他社比較が終わってからにしましょう。
まとめ|「2階に求めないもの」を決めるとコストは下がる
✅ この記事のまとめ
・一条工務店の価格は「施工面積」×坪単価で決まる
・吹き抜け部分は坪単価1/2で計算される(面積はその階の床面積の1/3までが目安)
・我が家は約6.75畳の吹き抜け+リビング階段で約150万円のコストダウン
・冷暖房効率は問題なし。音は寝室エリア手前の引き戸1枚でほぼ解決
・紹介制度・親族割、オプションの絞り込み、シンプルな建物形状、早めの仮契約も有効
吹き抜けによるコストダウンは、単なる節約テクニックではなく「我が家は2階に何を求めるか」を突き詰める作業でもあります。1階中心の暮らしがしたい方には、金額と暮らしやすさの両方でメリットの大きい選択肢です。
間取りの正解は家族によって違います。まずは複数社の間取り・見積もりを並べて、「自分たちは何にお金をかけたいか」を見つけるところから始めてみてください。
フォーム入力のみ・契約義務なし・全国対応


