✅ この記事の結論
一条工務店で注文住宅を建てた既存オーナーは、2026年7月1日から始まった10年間無償対応「特別サポート」の対象です。従来の保証が2年・5年で切れていた設備も、お引き渡しから10年間は無償で修理対応してもらえます。手続きは不要で、対象かどうかは「お引き渡しから10年未満かどうか」だけ。ただし建売住宅は対象外で、2026年7月1日以降の依頼分のみ、期間内に申し出た不具合だけが対象という3つの条件があります。
この記事の内容
2026年7月、一条工務店から「保証期間が延びます」というお知らせが届いた方も多いと思います。その後、我が家には正式な書面が届きました。タイトルは「住宅設備・オリジナル製品 10年間無償対応『特別サポート』」。すでに住んでいるオーナーに向けた制度です。
読んでみると、単に「10年になりました」で終わる話ではありませんでした。対象になる人の条件、いつからいつまでが対象なのか、そして対象外になるケースまできっちり書かれています。ここを知らないまま「効くと思っていたのに効かなかった」となるのが一番もったいない。
この記事はすでに一条工務店の家に住んでいる方に向けて、書面の内容そのままに「自分は対象か」「いつまでか」「何が対象外か」を整理したものです。これから建てる方向けの保証改定の全体像は、一条工務店の保証を徹底解説にまとめています。
まず確認|あなたは対象になる?
いちばん知りたいところから行きます。書面には対象となるお客様が明記されています。
注文住宅を建築した、お引き渡しから10年未満のお客様
※建売住宅を購入したお客様は対象外
※保証継承を受けたお客様も対象(ただし、建売住宅は除く)
| あなたのケース | 対象可否 |
|---|---|
| 一条工務店で注文住宅を建て、引き渡しから10年未満 | 対象 |
| すでに入居して数年経っている(引き渡しから10年未満) | 対象 |
| 中古で購入し、保証継承の手続きをした(注文住宅) | 対象 |
| 一条工務店の建売住宅を購入した | 対象外 |
| 引き渡しから10年以上経過している | 対象外 |
☝ 起点は「引き渡し日」。契約日でも着工日でもありません
期間の数え方はシンプルで、お引き渡しから10年間です。我が家は2025年8月に引き渡しを受けたので、2035年8月までが対象という計算になります。2020年3月引き渡しなら2030年3月まで。
引き渡し日は「引渡書」や「保証書」に記載されています。手続きや申請は不要で、条件に当てはまれば自動的に対象です。
「特別サポート」とは何か
書面には、制度の内容がこう書かれています。
主な住宅設備・オリジナル製品の不具合について、従来の保証期間の満了後も、お引き渡しから10年間まで無償で修理対応いたします。
ポイントは「従来の保証期間の満了後も」という部分です。書面の一覧表は「保証期間」と「特別サポート期間」の2列構成になっていて、保証期間そのものは2年・5年のまま。その保証が切れたあとの期間を、無償対応でカバーするという建て付けになっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 住宅設備・オリジナル製品 10年間無償対応「特別サポート」 |
| 開始 | 2026年7月1日以降のご依頼分から |
| 内容 | 従来の保証期間の満了後も、お引き渡しから10年間は無償で修理対応 |
| 対象製品 | 一条工務店の標準品または標準オプション品 |
| 手続き | 不要(条件に当てはまれば自動的に対象) |
| 依頼窓口 | オーナー向けアプリ「i-サポ」のメンテナンス依頼機能 |
(※ここに正式書面「特別サポートの概要」ページの画像を挿入 → 挿入後にこの1行は削除してください)
📝 「保証が10年に延びた」と何が違うの?
実務上の使い勝手は、ほぼ「10年保証」と考えて差し支えありません。ただし書面には「特別サポートの適用(無償対応)可否は、実際の不具合状況や製品状態を確認した上で判断いたします」と明記されています。
つまり連絡した時点で「無償です」という確約はもらえないということ。現物を見てもらってからの判断になります。過度に期待せず、かといって遠慮もせず、まずは相談する、が正解です。
対象製品と無償対応期間の全一覧
書面に掲載されている「主な対象製品と無償対応期間一覧」を、そのまま表にしました。左の「保証期間」が従来の保証、右の「特別サポート期間」が今回の無償対応期間です。自宅の設備がどこに当てはまるかを確認してみてください。

外装・サッシ・建具まわり
| 区分 | 保証対象 | 保証期間 | 特別サポート期間 |
|---|---|---|---|
| ウッドデッキ | WPC | 2年 | 10年 |
| ウッドデッキ | 木部 | 1年 | 10年 |
| サッシ | 樹脂サッシ(建付け調整除く) | 10年 | 10年 |
| サッシ | 網戸、防犯アラーム(親機・子機) | 2年 | 10年 |
| ハニカムシェード | ファブリック | 5年 | 10年 |
| ハニカムシェード | 可動部(電動タイプ含む) | 2年 | 10年 |
| 外壁 | タイル | 2年 | 10年 |
| 外壁 | サイディング、外塗 | 2年 | 10年 |
| 玄関ドア(三協立山・DANJU) | 製品本体(建付け調整除く) | 2年 | 10年 |
| 玄関ドア(三協立山・DANJU) | 電子錠 | 1年 | 5年 |
| 建具 | 建具、ソフトクロージング(建付け調整除く) | 2年 | 10年 |
住宅設備(キッチン・洗面・バス・トイレ・電気)
| 区分 | 保証対象 | 保証期間 | 特別サポート期間 |
|---|---|---|---|
| 給水・給湯・排水 | 配管・水栓 | 5年 | 10年 |
| 電気設備・情報設備 | 照明器具、火災警報器、インターホン、エアイー | 5年 | 10年 |
| 電気設備・情報設備 | 分電盤、配線、コンセント、スイッチ | 5年 | 10年 |
| システムキッチン | コンロ(IH・ガス)、食洗機、レンジフード、オーブン | 5年 | 10年 |
| システムキッチン | 水栓、浄水器、整水器 | 5年 | 10年 |
| システムキッチン | キッチン本体、カウンター | 2年 | 10年 |
| 洗面化粧台 | 水栓、曇り止めヒーター、排水ボタン、照明接続部 | 5年 | 10年 |
| 洗面化粧台 | 洗面化粧台(本体) | 5年 | 10年 |
| システムバス | 浴室換気乾燥機、リモコン、ミストシャワー | 5年 | 10年 |
| システムバス | サーモスタット混合水栓 | 5年 | 10年 |
| システムバス | 浴槽、壁、天井、ミラー | 5年 | 10年 |
| トイレ | 便座、リモコン、手洗い水栓、排水ボタン | 5年 | 10年 |
冷暖房・換気・給湯
| 区分 | 保証対象 | 保証期間 | 特別サポート期間 |
|---|---|---|---|
| 床冷暖房システム | 電気ヒートポンプ式熱源機、および付属エアコン | 5年 | 10年 |
| 床冷暖房システム | サーキュレーター | 5年 | 10年 |
| 床冷暖房システム | 灯油ボイラー式熱源機、ガスボイラー式熱源機 | 5年 | 10年 |
| 給湯器・ガス設備・灯油設備 | 本体、リモコン | 5年 | 10年 |
| 24時間換気システム | セントラル換気システム(ロスガード90) | 10年 | 10年 |
| 24時間換気システム | デシカント換気システム(全館さらぽか空調) | 5年 | 10年 |
| エアコン | エアコン(本体)、室外機、リモコン | 5年 | 10年 |
💡 特に見落とされやすいのはこの3つ
・キッチン本体・カウンター(2年→10年)…改善幅が最大級。人造大理石カウンターの不具合は長く使ってから出ることもあります
・洗面化粧台一式(本体・水栓・曇り止めヒーター・排水ボタンまで10年)
・外壁のサイディング・外塗(2年→10年)…タイル外壁でなくても対象です
いつまで対象?期間の考え方と3つの落とし穴
「10年間」と聞くと単純に思えますが、書面をよく読むと期間の数え方に3つの注意点があります。ここが実際にトラブルになりやすいところです。
①対象は「2026年7月1日以降のご依頼分」
制度の起点は不具合が起きた日ではなく、一条工務店に依頼した日です。2026年7月1日以降に依頼したものが対象になります。
②制度開始前に自費で払った修理費は返ってこない
書面に「2026年7月1日より前に発生した修理費用の返金はいたしかねます」と明記されています。「去年10万円払って給湯器を直したのに」という気持ちになりますが、遡っての返金はありません。
③「発生した日」ではなく「申し出た日」で判定される
これが最大の落とし穴です。書面にはこう書かれています。
無償対応は「期間内にお申し出いただいた不具合」が対象となります。期間中に発生した不具合であっても、申し出が期間終了後となった場合は対象外となりますので、異変やお気づきの点がございましたらお早めにご連絡ください。
つまり「9年目に気づいていたけど、忙しくて連絡したのが10年2か月目」だと対象外です。不具合そのものは期間中に起きていても、関係ありません。
☝ 「様子を見よう」がいちばん危ない
設備の不調は「まだ使えるし、そのうち連絡しよう」となりがちです。でもこの制度では、連絡した日がすべて。気になった時点で「i-サポ」から写真を送って記録を残しておけば、それが申し出の証跡になります。
直すかどうかは後から決めればいい話なので、迷ったらとりあえず連絡。これが10年間をムダにしないコツです。
対象外になるケース
標準品・標準オプション品に限られる
書面には「対象設備は、弊社標準または標準オプション品に限ります。設定外オプション品は特別サポート対象外です」と明記されています。施主支給品や特殊な取り寄せ品は対象になりません。自宅にそういった設備がある方は、あらかじめ把握しておくと安心です。
適用除外事項(書面18項目の要約)
書面には18項目の適用除外事項が列挙されています。性質別にまとめると次のとおりです。
| 分類 | 主な内容 |
|---|---|
| 自然現象・災害 | 地震、噴火、津波・洪水、台風・暴風雨、寒波、積雪・落雪、凍結、落雷、黄砂などの粉塵、氷雪の滞留・落下、雪庇、つらら など |
| 地盤・周辺環境 | 地殻変動、地滑り・土砂崩れ、地割れ・陥没、液状化、周辺の建設工事や重量車両・鉄道による恒常的な振動、塩害、公害 |
| 外来事故 | 自動車等の衝突、飛来物、近隣の火災、ガス爆発、暴動、異常電圧などの予期せぬ事故 |
| 使用者側の要因 | 所有者・入居者・第三者の故意または過失、取扱説明書と異なる使い方・維持管理、設計時に想定していない重量物(ピアノ・水槽・本棚など)の設置 |
| 第三者による工事 | 一条工務店およびグループ以外による増改築・改装・補修・設備変更、屋根や外壁への物干・アンテナ・太陽光発電装置・物置などの設置工事に起因するもの |
| 経年変化・自然特性 | 木材の割れ・やせ・反り・変色、汚れ、退色、摩耗、カビ、変質、さび、藻の発生、結露に起因するもの など |
| 生物・水質 | 鳥の巣や落葉による換気口・雨樋・排水ドレンの詰まり、植物の根の成長、小動物・害虫によるもの、井戸水・温泉水の使用による腐食や詰まり |
| その他 | 支給材料・支給機器類の不具合、契約時に実用化されていた技術では予防できない現象、軽微な瑕疵で補修に過分の費用が発生するもの |
💡 既存オーナーが一番やりがちなのが「第三者による工事」
入居後に外構業者やリフォーム業者へ依頼するとき、屋根・外壁に穴を開ける工事(物干し金物、アンテナ、カーポートの連結、後付け太陽光、テラス屋根など)は除外事項に直結します。
数万円安く済ませたつもりが、その部位の無償対応を失っては本末転倒です。外まわりに手を入れる前に、まず一条工務店に相談してから進めましょう。
依頼のしかた|「i-サポ」から3ステップ
不具合を見つけたときの連絡方法も書面に案内があります。窓口はオーナー向けアプリ「i-サポ」のメンテナンス依頼機能です。
- 症状の写真を撮る。全体が分かる引きの写真と、不具合部分のアップの2枚があると伝わりやすいです
- 製品の型番を確認する。書面でも「製品の型番や症状の写真を一緒に送信いただくことで、より正確かつスムーズな対応が可能」と案内されています
- 「i-サポ」のメンテナンス依頼から送信。24時間いつでも送れるので、気づいたその場で送ってしまうのが確実です
繰り返しになりますが、無償対応の可否は現物を確認したうえでの判断です。連絡した時点では回答がもらえないので、そこは割り切って、まず記録を残すことを優先しましょう。
【参考】屋根・バルコニー・収納家具はどうなる?
ここからは参考情報です。屋根葺き材・バルコニー・オリジナルの外部部材や収納家具についても「10年になる」という情報が施主の間で行き交っています。ただし、我が家が受け取った正式書面の一覧にはこれらの項目の記載がありませんでした。
- 屋根(屋根葺き材、雪止め金具)
- バルコニー(タイル、WPC、手摺)
- オリジナル外部部材(板金、庇、タープリング、飾りモール など)
- オリジナル造作材(巾木、廻り縁、窓手摺 など)
- オリジナル収納・家具(クローゼット、シューズボックス、ニッチ、トイレ収納、カップボード など)
📝 当ブログでは確認できた情報だけを載せます
書面の一覧は「主な対象製品」とされているため、これらが対象に含まれている可能性は十分にありますが、記載がない以上「10年です」と断言することはできません。
よくある質問
Q. 申し込みや手続きは必要?
不要です。注文住宅を建築し、お引き渡しから10年未満であれば自動的に対象になります。不具合が出たときに「i-サポ」から依頼するだけです。
Q. 中古で一条の家を買いました。対象になる?
保証継承の手続きを受けている方は対象です(建売住宅は除く)。継承しているかどうか不明な場合は、アフターサポートセンターに確認してください。
Q. 引き渡しから9年経っています。今から対象?
10年未満であれば対象です。ただし残り期間はあと1年ということになります。気になっている箇所があるなら、今のうちに一度まとめて見てもらうのが賢い使い方です。
Q. すでに10年を過ぎている場合は?
「お引き渡しから10年未満のお客様」が対象とされているため、対象外です。構造・防水の長期保証は別枠で続いているので、そちらの点検案内は引き続き確認してください。
Q. 連絡すれば必ず無償で直してもらえる?
必ずではありません。適用の可否は実際の不具合状況や製品状態を確認したうえで判断されます。経年変化や使用者側の要因によるものは除外事項に該当する場合があります。ただし判断は現物を見てからなので、自己判断で諦めずにまず相談するのが正解です。
Q. 先に他社の業者に直してもらってもいい?
おすすめしません。一条工務店およびグループ以外による補修・設備変更に起因する不具合は適用除外事項に該当します。良かれと思って先に他社へ頼んだ結果、その部位が対象外になるのは避けたいところです。
Q. 定期点検を受けていないと対象外になる?
特別サポートの適用除外事項に「点検の未受診」は含まれていません。点検の受診が延長条件になっているのは、構造・防水の長期保証(最長30年)のほうです。ただし点検は不具合に早く気づく機会になるので、案内が来たら受けておくに越したことはありません。
まとめ
✅ 既存オーナーが押さえるべき7点
・対象は注文住宅を建て、お引き渡しから10年未満のオーナー(建売は対象外/保証継承者は対象)
・手続き不要。条件に当てはまれば自動的に対象
・従来2年・5年だった設備が、引き渡しから10年間は無償で修理対応
・対象は2026年7月1日以降のご依頼分。それ以前に自費で払った分の返金はなし
・「発生した日」ではなく「申し出た日」で判定。気づいたらすぐ「i-サポ」へ
・標準品・標準オプション品に限る。設定外オプション品は対象外
・屋根・外壁への他社工事は除外事項に直結。外まわりは相談してから
正直なところ、既に建てたオーナーにとっては「後から得をした」制度です。契約時には2年・5年だった保証が、住み始めたあとに10年の無償対応になる。しかも手続き不要。一条工務店の対応としては、素直にありがたいと感じました。
あとは使い方次第です。せっかくの10年間も、気づいた不具合を放置していては意味がありません。「様子を見よう」ではなく「とりあえず写真を送っておこう」。この習慣だけで、この制度の価値はかなり変わってくると思います。
フォーム入力のみ・契約義務なし・全国対応


